【授業】韻文の読解
おはようございます!
さいたま市大宮区か、北区で高校受験専門の塾を開校予定の【龍桜義塾】です。
担当する中2の国語で、韻文を指導した。
韻文?
リズムのある文。つまり、詩・短歌・俳句のことだよ
学校教科書「短歌を味わう」の先取り指導をするためである。
この韻文の指導は、文系講師の技量が試される単元の一つだとボクは思っている。
その理由は2つあり、
- “少数の文字、文の羅列から作者の心情を読み取るのが困難”であること。
- “講師が『味わう』ことにフォーカスし過ぎて、『和歌の素晴らしさは……』などと独りよがりの授業になりやすい”ということ。
が挙げられる。
韻文読解は難しい!
まず、読解において韻文は超ムズイ。一輪車で東京ディズニーランドに行くくらい難しい。
論説文は“論理的に説明する文”であるから、筆者の主張はストレートに書かれているので、まだ易しい。
物語文は“物(事象)に(印象・心情)を語らせる文”であるから、筆者の主張は主人公等を通し間接的に書かれているので、割と難しい。描かれている状況から推量する力が必要となる。
それに対して、
韻文は物語文よりもさらにさらに少ない文量で、そのごく限られた情報の中から筆者の主張を推量する力が求められるのだ。
たとえるなら、
映画館で17秒のショートムービーを見る感じ。
海の見える場所で、誰かが後ろを振り返る。
しかし、その“誰か”はわからない。
絶妙にボカシが入っていて、男性なのか女性なのか、老人なのか若者なのか、わからないまま映像は終わる。
ハイ、この監督が伝えたかったことは何ですか?
エグい!
そもそも――作品の解釈など、個人の自由なのである。
そのショートムービーを見て
「監督は子供時代の自分を海に重ねたのだ」
「監督は女性で自身の初恋を伝えたかったのだ」
という各々の感想・感情を持つことはとても素晴らしいことだ。
しかし、
“テスト”となると話が変わってくる。
テストは点数化を目的とするため、論理的な解答がなければならない。
つまり、
解答は、いつも1つ!
コナンか! やだわ、こんな年老いたコナン!
となってくると――やはり韻文の冷静な、客観的な読解・内容理解が重要となる。
ここで国語講師のオタク性が滲み出ることとなる。
あのですねっ、この監督のですねっ、青い海と空の情景がですね、そもそもこの監督さんはですね、石垣島の出身でして、漁師の娘だったんですよ。で、高校時代に作った処女作が『桜貝の声』でしてね、これもまた良い。なにが良いのかというと……(早口)
こうなるんか
多くの人がこうなるよ
生徒にとっては「知ったことか」という話である。そりゃあ、女子生徒の多くは髪をいじるよね。
だから、
ボクは『点数を取るために覚えること』と『内容理解のための過程』をバランスよく伝えている。
先日の授業も、生徒たちの笑いが絶えなかった。
来週は問題演習をメインに、授業の復習と知識・テクニックの定着をはかっていく。
すべてはテストの点数を上げるために。
そして子ども達が自信をもって生きていくために。
真実は、いつも1つ!
やかましいわ
まとめ